パソコンやルーターなど、複数のネットワーク機器を接続するために使われる「ハブ」。でも、一口にハブと言っても、実は「スイッチングハブ」と「ハブ」の2種類があるのをご存知でしたか?今回は、この スイッチング ハブ と ハブ の 違い を分かりやすく解説し、あなたのネット環境をより快適にするためのヒントをお伝えします。

通信の賢さ:パケットをどこへ送る?

まずは、一番大きな違いである「通信の賢さ」について見ていきましょう。これは、ハブが受け取ったデータ(パケット)を、次にどこへ送るか、という部分に関わってきます。

  • 従来のハブ(リピーターハブ):

    このタイプのハブは、受け取ったデータを、接続されている全ての機器に「ばらまき」ます。例えるなら、パーティーで新郎新婦に「おめでとう!」と声をかけたいのに、会場にいる全員に一斉に同じメッセージを伝えてしまうようなイメージです。そのため、通信量が多くなると、同じデータが何度も行き交ってしまい、ネットワーク全体が遅くなる原因になってしまいます。

  • スイッチングハブ:

    一方、スイッチングハブは、もっと賢いんです。受け取ったデータが、どの機器宛てなのかを判断し、その宛先の機器にだけデータを送ります。これもパーティーに例えるなら、新郎新婦にだけこっそりメッセージを渡すような感じです。 この「宛先を判断して、必要なところにだけデータを送る」という機能が、ネットワークの効率を格段に向上させます。

このように、通信の宛先を判断できるかどうかが、スイッチングハブと従来のハブの最も重要な違いと言えます。

通信速度と効率

スイッチングハブと従来のハブでは、通信速度や効率にも大きな違いがあります。

  1. 通信速度:

    従来のハブでは、全ての機器にデータが送られるため、複数の機器が同時に通信すると、帯域幅(一度に送れるデータ量)が分割されてしまい、実効速度が遅くなることがあります。一方、スイッチングハブは、各機器との間で専用の通信経路を確立するため、他の機器の通信に影響されにくく、より高速な通信が期待できます。

  2. コリジョン(衝突)の発生:

    従来のハブでは、複数の機器が同時にデータを送信しようとすると、データ同士が「衝突」してしまう「コリジョン」という現象が発生しやすくなります。コリジョンが発生すると、データは破損し、再送が必要になるため、通信がさらに遅くなります。

    ハブの種類 コリジョンの発生しやすさ
    従来のハブ 高い
    スイッチングハブ 低い(ほとんど発生しない)

    スイッチングハブは、各ポートごとに通信を管理するため、コリジョンが発生する可能性が非常に低く、安定した通信を実現します。

接続ポート数と拡張性

ハブを選ぶ際には、接続できるポート数も重要なポイントです。これは、いくつの機器を同時に接続できるか、という点に関わってきます。

一般的に、従来のハブは、それほど多くのポートを持たないことが多いです。数ポート程度のものも珍しくありません。そのため、接続したい機器が多い場合には、複数のハブを連結させる必要が出てくることもあります。しかし、ハブを連結させすぎると、前述したコリジョンの問題がさらに深刻化し、ネットワーク全体のパフォーマンスが低下する可能性があります。

対して、スイッチングハブは、8ポート、16ポート、24ポート、さらには48ポートといった、より多くのポートを備えた製品が数多く販売されています。これにより、家庭や小規模オフィスであれば、一台のスイッチングハブで十分な数の機器を接続できる場合がほとんどです。 ポート数が多いということは、それだけ多くの機器を効率的に接続できるということですから、拡張性が高いと言えます。

また、最近では、PoE(Power over Ethernet)対応のスイッチングハブもあり、LANケーブルを通じて電力を供給することも可能です。これにより、IP電話機や無線LANアクセスポイントなどを、電源の確保が難しい場所にも設置しやすくなります。

消費電力と発熱

ハブの消費電力や発熱についても、スイッチングハブと従来のハブで違いが見られます。

従来のハブは、内部の構造が比較的シンプルであるため、一般的には消費電力が低く、発熱も少ない傾向にあります。これは、古いタイプの機器や、限られた台数の機器を接続するようなシンプルなネットワーク環境であれば、メリットになることもあります。

しかし、スイッチングハブは、より高度な処理を行うため、消費電力は従来のハブよりも高くなる傾向があります。特に、多数のポートを持ち、高速な通信を行うような高性能なスイッチングハブでは、その傾向が顕著です。それに伴い、発熱も大きくなることがあります。そのため、長時間の連続使用や、多数の機器を接続する場合には、適切な設置場所や、場合によっては冷却対策(ファン付きのものを選ぶなど)も考慮する必要が出てきます。

ただし、近年では省電力設計のスイッチングハブも多く登場しており、以前ほど大きな差はなくなってきています。 省電力モードを搭載した製品を選べば、消費電力や発熱を抑えることも可能です。

価格

「スイッチング ハブ と ハブ の 違い」は、価格にも影響します。

一般的に、従来のハブは、そのシンプルな機能ゆえに、比較的安価に入手できます。数千円程度から購入できるものも多く、手軽にネットワークを拡張したい場合に選ばれることがあります。特に、昔から使われているような、基本的な機能だけがあれば良いという場合には、コストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。

一方、スイッチングハブは、より高度な制御機能を持っているため、従来のハブに比べて価格は高くなる傾向があります。特に、ポート数が多いものや、高性能なモデル、管理機能が充実したビジネス向けのモデルなどは、数万円以上することもあります。しかし、その分、ネットワークのパフォーマンス向上や、安定した通信環境の構築といったメリットを享受できるため、多くのケースで価格に見合った価値があると言えます。

最近では、家庭用としても手頃な価格のスイッチングハブが多く販売されており、性能と価格のバランスが取れた製品を選ぶことが可能です。

まとめ:どちらを選ぶべき?

さて、ここまで「スイッチング ハブ と ハブ の 違い」について詳しく見てきました。どちらが良いかは、あなたのネットワーク環境や目的に大きく左右されます。

もし、あなたが

  • 複数のパソコンやゲーム機、スマートフォンなどを同時にインターネットに繋いでいて、通信が遅く感じる
  • 動画視聴やオンラインゲームを快適に楽しみたい
  • 将来的に接続する機器が増える可能性がある

という状況であれば、 迷わずスイッチングハブを選ぶことを強くおすすめします。 スイッチングハブの賢い通信は、あなたのインターネットライフを格段に快適にしてくれるはずです。

一方、

  1. とにかく安く、数台の機器を最低限繋げられれば良い
  2. ネットワークの遅延やパケットロスがそれほど気にならない

ということであれば、従来のハブでも十分かもしれません。しかし、現代のネットワーク環境では、スイッチングハブが主流となっており、そのメリットは計り知れません。

ご自身の利用目的に合わせて、最適なハブを選んで、快適なネットワーク環境を構築してくださいね!

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